RPAの資格ってあるの?取得するメリットと難易度とは?
RPAの資格ってあるの?取得するメリットと難易度とは?
RPAは、働き方改革への対応や生産性向上などを実現する手段のひとつとして、注目されています。
そのため、RPAを構築する企業内のシステム担当者や、ITベンダーのエンジニアの方々への期待が高まっています。
ではRPAエンジニアとなるために、またより高いRPAスキルを身に着けるために、何を目標として、どんなことを学べば良いのでしょうか。そのひとつの指針となるのがRPAの資格です。
RPA認定資格
現在、公的なRPA資格はありませんが、各RPAツールから認定資格として試験が実施されています。
今回はその中から、国内において代表的なRPAツールである「UiPath」と「WinActor」の認定資格についてご紹介いたします。
UiPath
UiPathが認定する資格として、「UiPath Certified Professional」(UCP)が設けられています。UCPには、「アソシエイト」と「デベロッパー上級」の2つの資格試験があります。
UiPath RPAアソシエイト資格試験
RPAエンジニアとしての最初のステップの位置づけであり、業務分析やシンプルな自動化を構築する能力が評価される試験です。
試験概要
オンライン形式で実施され、問題形式は多項選択式 (単一回答)、ドラッグ アンド ドロップ、シナリオベース/シミュレーションです。
試験時間は90分で、合格スコアは70%以上となっています。
受験料
16,000円
難易度
想定受験者はデベロッパー初心者から学生まで幅広く、比較的取り組みやすい試験です。
学習方法
まず、UiPath社サイトから参照できる「試験記述文書」には試験項目などが詳しく記されているので、必ず確認してください。
学習方法としては、UiPath社から無料で学べるUiPathアカデミーが提供されており、本資格の学習パスとして、「RPAスタータープログラム」と「RPAデベロッパー基礎プログラム」が推奨されています。また、本資格に備える練習問題も用意されています。
UiPath RPAデベロッパー上級資格試験
より高いエンジニアとして、6か月以上の豊富な実践的経験と知識をもつ方を対象とした試験であり、RPAの専門知識と複雑な業務プロセスの自動化を構築する能力が認定されます。
試験概要
オンライン形式で実施され、問題形式は多項選択式 (単一回答)、ドラッグ アンド ドロップ、シナリオベース/シミュレーションです。
試験時間は120分、合格スコアは70%以上となっています。
受験料
22,000円
難易度
RPAについて技術的に熟練し、独自で構築できる実践力を求められる高度な試験です。
学習方法
アソシエイト試験と同様に、「試験記述文書」に記されている試験範囲や試験項目などは、学習方針の大きなヒントとなるので、必ず確認してください。
本資格の学習パスとして、UiPathアカデミーの「RPA上級プログラム」が推奨されています。また用意されている練習問題は、何度も受講できるので活用することをお勧めします。
WinActor
株式会社NTTデータが実施するWinActorの客観的な技術レベルを評価する資格です。
現時点では、「アソシエイト」と「エキスパート」の2つの資格試験があります。「プロフェッショナル」試験も予定されていますが、まだ準備中の段階です。
RPA技術者検定アソシエイト
WinActorの基本的知識、シナリオ作成経験を有している方、基礎知識を体系的に学びたい方を対象とした試験です。
試験概要
オンライン形式で随時実施され、問題は多肢選択式(50問)です。
試験時間は60分であり、原則として正解率70%以上が合格基準となっています。
受験料
7,150円
難易度
基本的な知識を問われる入門レベルの資格です
学習方法
マニュアル、チュートリアルや、無料で受講できる「RPA入門講座」で基礎レベルを押さえておくことが必要です。また市販されているWinActor関連の書籍で、基本的な知識を整理することも有効です。
RPA 技術者検定エキスパート
WinActorの機能についての深い理解、業務改善ツールとして活用経験、トラブル対応などの運用経験を有している方を対象とした試験です。
試験概要
第11回RPA技術者認定試験エキスパート(2021年1月)は東京と大阪にて開催されましたが、今後はオンライン試験も予定されています。
問題は選択式問題(30問)+実技試験問題(3問)の2部構成となっており、それぞれに合格基準が設定されています。試験時間は120分です。
受験料
27,500円
難易度
WinActorの知識のみでなく、シナリオ作成から運用も含めた実務経験を求められる高レベルの試験となります。また実技問題も含めて試験時間120分内で解答するのは、かなり厳しいと言われています。
学習方法
基本的な操作をチュートリアルで確認すると共に、市販されている書籍の過去問に取り組んでください。時間内に解答するために、実技試験に慣れておく必要もあります。また、ユーザーフォーラムや外部に公開されている関連サイトなども有効な学習リソースです。
まとめ
紙と鉛筆が事務処理の主流であった時代から、Excel、Wordなどが当たり前になってきました。これからは、更なる効率化をねらったRPAによる自動化が当たり前になってくるでしょう。このことからRPAエンジニアへのニーズが高まり、客観的に評価され認定されたRPAエンジニアにとって活躍できる機会が増えてくると予想されます。
RPAエンジニアとなるために、またより高いRPAエンジニアにステップアップするために、是非チャレンジされてはいかがですか。
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