「働き方改革」は「業務効率化」すればいいの? ~本当に求めていくべき働き方改革とは~
「働き方改革」は「業務効率化」すればいいの? ~本当に求めていくべき働き方改革とは~
しかし「業務効率化」を行っても、業務効率化によって空いた時間に新たな業務を振られてしまい、本当の意味での「働き方改革」にはなっていないのが現状となっています。本当の意味での「働き方改革」を実現するためには、人ぞれぞれの価値観を認め合い、可能性を広げる働き方を見つけていく必要があります。
今回の記事では、業務効率化をするだけではない、働き方改革の様々な可能性をご紹介していきます。
- 働き方改革は業務効率化だけでは実現できない
- 価値観を認め合い、多様な働き方を実現する
- イキイキと働く人を増やし、多様性のある社会を
働き方改革は業務効率化だけでは実現できない
「働き方改革」を「業務効率化」だけで実現することは、難しいというのが現状となっています。
業務効率化の例としては、
・不要なミーティングの廃止
・マニュアル作成によって仕事の質を一定にする
などが挙げられます。
しかし、業務効率化を行ってできた空き時間で、新たな業務を取り組むことになり、結果として労働時間は変わりません。業務効率化によって、これまでの業務を効率化して回すことができれば、「新たな事業に取り組みたい」「社員の教育に力を入れていきたい」と考える企業も多くあります。
そのため、業務効率化を行うだけでは働き方改革を実現することは難しくなっています。
価値観を認め合い、多様な働き方を実現する
本当の意味での「働き方改革」を実現するためには、それぞれの価値観を認め合い、多様な働き方を実現することです。企業としての目標を達成することはもちろん大切ですが、少子高齢化による労働人口の減少を避けることができない日本では、従業員にとって働きやすい職場を作っていく必要があります。
多様な働き方としては、以下の3つが挙げられます。
1.時短勤務
時短勤務は、子育て中の主婦が家庭と仕事を両立するために有効的な働き方です。
女性の社会進出が進んでいますが、現状出産によってキャリアを中断せざるを得ない女性が多くいます。優秀でよりキャリアアップを目指したいと考える女性は多く、時短勤務を認めることで、子育てとキャリアアップを両立することが実現しやすくなります。
家庭とキャリアアップが両立できることで、個人としての幸福感が上がり、どちらにも力を注ぐことができます。
2.リモートワーク
リモートワークは、通勤時間を減らすことができ、場所に関係なく従業員と働くことができる働き方です。
例えば週5日往復で2時間かけて通勤していた従業員が、週3日リモートワークを行うことで、週で6時間もの通勤時間を減らすことができます。
また、これまで場所の制約があり企業で働くことができなかった人とも一緒に働くことができます。これまで東京で働いていたが、両親の介護や子育てのために地方へ移住する人でも、リモートワークであればこれまで通り同じ企業で働けます。
住む場所を選びたいと考えている方も多く、リモートワークを認めることで、従業員の満足度を上げることにつながっていきます。
3.副業OK
副業を解禁し始める企業が増えてきました。従業員の副業を企業が認めることのメリットは2つあります。
- メリット1:副業で得たスキル・人脈を企業内でも発揮できる。
- メリット2:優秀な社員が定着してくれる可能性が上がる。
副業では、従業員がそれぞれやりたいことに挑戦することができるため、新たなスキルを身につけることができます。
例えば、文章を書くことが好きな従業員が副業としてブログを始めた場合、WEBマーケティングに関する知識、SEO、ライティングなどのスキルを身につけることが可能です。
副業でそのようなスキルを身につけることで、自社のWEBマーケティングにスキルを活かすことでき、副業で得た人脈も企業に還元することができます。
また、副業を行うことで自分自身で稼ぐ力が身につき、自社を経営者目線で見ることができます。そのことで、より企業に対して俯瞰的な目線で仕事に取り組むようになります。
副業が順調にいき、そのまま独立して企業を離れていってしまうと考える経営者・人事の方も多いはず。
ですが、そのことは企業側、従業員両方にとってもメリットがあることが多いです。
私は実際に地域おこし協力隊として、地域のウェブメディアを運営しながら副業を行っていました。
地域おこし協力隊とは、おおむね1年以上3年以下の期間、地方自治体の委嘱を受け、地域で生活し、各種の地域協力活動を行う制度です。地域おこし協力隊は、地域によって副業が許可されています。
3年間の任期を終えた後、運営していた地域メディアを私がそのまま引き継ぎ運営しています。
このことが可能になったのは、私が任期中から副業を行い、任期後も自分の仕事で収入を確保できていたからです。
地方自治体としては、これまでの運営者に任せることができ、私自身も愛着のあるメディアを自分の行ってきた実績としてアピールすることができるので、win-winの関係になっています。もし副業を行っていなかったら、他の企業へ就職していたので、地域メディアの運営を私に任せることができませんでした。
他にも、関係性があることで任せやすい仕事がありますし、さらにプロジェクトとして依頼できるので、人件費を抑えて依頼が可能になります。このように、勤めていた従業員が独立しても、それまでの関係性があることで、企業と従業員どちらにもメリットがあります。
イキイキと働く人を増やし、多様性のある社会を
今回の記事では、業務効率化をするだけではない、働き方改革の様々な可能性や私の経験談をご紹介しました。
- 働き方改革は業務効率化だけでは実現できない。
- 価値観を認め合い、多様な働き方を実現する。
働き方を見直すということは、生き方を見直すということにつながります。
生き方を改めて見直し、自分にとっての理想の働き方を見つけましょう。